金型・部品加工業 専門コンサルティング

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ドリルの穴加工

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【CAMで補助金】CAMさえあればデータ作りは全て自動?(ものづくり補助金)

 

CAMさえあれば、データ作りは全て自動

 

このように思われている方が、実は多いようです。

 

 

「加工する3Dモデルさえ設定すれば、あとは使う工具からNCデータまで、全て自動でやってくれる

 

そうなんです。・・・と言いたいところですが、実は大きな間違いです。

 

 

どこからどのように削るかの順番や、どこに何の工具を使うかなど、ほとんど人間が決めることになります。

むしろ、パスの計算のみが自動だと思って良いと思います。

 

例えば、CAMを使うメリットは、このような場合です。

 

複雑でいびつな輪郭に沿ったパスを出したい。

・3次元の自由曲面を削るNCデータを作りたい。

膨大な数の穴加工がある。

・単純なポケット加工でも、削り残り部の追い込みなど、手打ちのプログラムでは難しいNCプログラムを作りたい。

 

こういったケースでCAMのメリットが活かされます。

言い換えると、全自動になるわけではなく、形状の輪郭に沿ったパスを計算してくれるというのが、主な仕事です。

 

あとはソフトごとに、加工性が高まるような、ちょっとした機能をプラスさせています。

例えば、工具の周長が多くかかるような輪郭のコーナー部で、工具に負荷をかけないような工具経路を計算させるといったことです。

 

つまり、削る順番など、人間のスキルは普通に要求されます。

切削経験の無いオペレータが、生産性の高いNCプログラムを、いきなり作ることはほとんど無理だと思います。

 

そういった機能を売りにしているCAMもありますが、そのNCプログラムは、加工経験者が見れば修正したくなるものです。

特に多品種の加工品を扱っている会社様でしたら、なおさらです。

 

 

ホントにメリットあるの?

 

CAMを使うことは、他にもメリットがあります。例えば、

 

加工工程が整理されて見やすいので、工具の種類や工程の多い加工で特に、データがつくりやすい。

・切り込み(アプローチ)やコーナー、狭い形状部位など、切削性の良い工具軌跡を計算してくれる。

・加工部位が多い場合、手打ちのプログラムよりも、早く効率よくデータ作成できる。

・CADデータからNCプログラムを作成すると、ミスのリスクを減らすことができる。

人間には計算できない軌跡が計算できる(3次元の自由曲面、5軸加工など)。

 

これらのメリットが薄いCAMは、できれば買わない方がいいです。

 

 

導入した後が重要です

 

CAMを導入した後実際の運用が、もっとも重要であり、苦労するところなのです。

ここで挫折して、CAMを使わなくなってしまったり、単なるデータ変換ソフトになってしまうケースは、とても多いです。

 

この注意点については、また別の機会に書きたいと思いますが、CAMは全自動ソフトではないことを認識していただければ幸いです。

 

ただし、使いこなせれば、と生産性向上に役立つツールなので、気になるようでしたら、一度ご相談ください。

※豊田市内企業でしたら、とよたイノベーションセンターをご活用ください。無料でご利用できます。

 

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【NCプログラム】EXCEL(エクセル)で自動編集?

 

EXCEL(エクセル)についている、プログラム(マクロ)機能を使って、

NCプログラムを自動編集する機能を作ることができます。

 

パソコンのどこでも好きなフォルダに

これから編集したいNCプログラムを置いておき、

EXCEL上につくった、とあるボタン(コマンドボタン)を押すと、

例えば、加工プログラムを90度回転させたり、

ミラーをかけたりした内容に、置いておいたNCプログラムが

自動に書き換えられる、なんてことが自在にできます。

 

3次元測定値の測定結果が入ったテキストファイルから

異常値をはじめ、ある数値や文字を特定して、

消したり、違う文字に書き換えたり、いろいろな編集も可能です。

 

たしかに、NCプログラムを回転させたり、ミラーをかける

フリーソフトは公開されていますし、ワードやメモ帳でも

若干、手動ではありますが可能ですよね。

 

関数機能を使っても、可能です。

 

ただし、このマクロ機能を、自分でつくることの価値もあると思います。

 

私の場合は、このEXCELについているVBA機能を知り、

自動編集機能をつくるようになって、機械加工がさらに楽しくなりました。

 

とよたイノベーションセンターで一緒にコーディネーターを

やっている前田さんも、このVBA機能を使っているので、一緒に

EXCEL・VBAで、NCプログラムを編集する勉強会を

やってみたいというお話しも出ております。

 

VBA機能を知っておくと、いろいろ活用できますので、

もしよろしければ、ご活用くださいませ。

【金型・切削加工の人材育成】伸び悩む新人の育成にはどうしたら・・・

 

機械加工現場の人材育成、これは本当に難しいと思います。

 

私が思うに、教える側も日々進化、ゴールの無い世界、

毎日、技術の向上を追及しなくてはいけないため、

何を正解として教えるべきか、判断がしずらいのもある

のではないかと思っています。

 

そこで、ある程度、作業ができるための基礎を新人さんに教育し、

後は、自分で研究しながら伸びていってほしい、こう思う

ケースもあるのではないか、と思います。

 

そんな中、マンネリ化しやすい新人教育。

常に課題を与えて、探究心をいかに持ってもらうか、は

永遠の問題だと言えます。

 

私の経験ですが、

ある程度、ひと通りの作業ができるようになると、

安心するのでしょうか、そこから先、伸び悩む

新人さんが多いように思います。

 

特に中小企業においては、大勢の同期入社がいて、

互いに競争することが少ないことも、一つの原因かと思われます。

 

さて。

 

そのような状況の中、どう対応していくか。

 

いろいろな選択肢をヒントとして与えてみることも考えられます。

 

例えば、

当たり前のように加工しているドリルの穴加工も、

条件はある程度、固定しており、「この加工径ならこの条件」と

決めてしまい、加工スピードを見直すことが無くなってしまう

ケースも多いです。

 

しかし、ドリル一つとっても、工具の種類は

さまざまですし、大抵、溝が長いドリルを使っていますが、

短いものにすれば、掴み長さも変わり、条件の見直しも

できる可能性もあります。

 

一品料理のお仕事でしたら、ワークにより、いろいろ試す

チャンスも多いのではないでしょうか。

 

私自身も、加工物によっては、超鋼ドリルを使って

高送り加工したり、流れることが少なくなることで、

加工工程を省略したりもしました。

 

もっともっと工夫されてる技術者の方はおみえになるはずです。

 

このように、今一つ伸び悩んでる新人さんには、

次のステップとして、いくつか他の選択肢を与えて、

生産性向上にはゴールがないことを伝え、

一歩先に進むヒントを与えてあげるのはいかがでしょうか。

 

先に進みたくても、アイデアが無い、考えてもいない、

そんなことがあるかもしれません。

 

といっても、そもそも成長意欲が無い場合・・・

これはまた対応が変わってきますが。それはまたいずれ。

 

こちらもぜひ読んでみてください。

【人材育成】中小製造業における伸び悩む新人の育成に効果のある教え方って(CAM作業など)