金型・部品加工業 専門コンサルティング

金型や部品の加工を営む製造業様を対象とする経営コンサルタント事務所です。金型・部品加工業 専門の中小企業診断士です。愛知県は三河(刈谷・知立・安城・岡崎・豊田など)や尾張(知多・大府・東海・名古屋など)の地区で、マシニングやワイヤーカットなどのNC加工、CAD、CAMをお使いの企業さまを支援いたします。お気軽にご連絡ください。




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【CAM選びにご注意】部品加工でこそ必要になる機能があります

 

先日、以前、私が航空機部品のNC加工で苦労したことを思い出すある会話がありました。

 

その中で、CAM選びに重要なことを思い出しましたので、ちょっと書いてみます。

 

 

できるだけアプローチなど、軌跡のバリエーションを多く選択できるCAMの方が良い

 

 

 

これは、私の過去の経験の中で、とても強く感じたことです。

 

なぜならば、工具軌跡上は、ゼロ当たりになっていても、軌跡によっては傷を発生させることがあるからです。

 

例えば、こんなケースがあります。

CAM001

拡大するにはクリック

   ちょっとわかりにくいかもしれませんが、私が以前、航空機部品のマシニングによる切削加工で苦労した形状です。

角の凹コーナーR部は特に、切削抵抗が大きく、工具(ボールエンドミル)が安定しませんが、吹き出しコメントのあるコーナーRの終端にご注目ください。

CAMで生成したツールパスは、通常は形状を忠実になぞるので、グレーの線のように、最後はわずかにターンします。

しかし、本当にこの動作が欲しいのでしょうか?

  ・・・・

違いますよね。

そのまままっすぐ延長して突き抜けてほしいですよね。

では、そういったパスは、ダミー面を張らないと生成できないのでしょうか。

いえ、全ての形状で有効ではありませんが、CAMのパラメータ設定で、何ミリ延長するかを指定できるCAMは存在します。

  私の意見ですが、これがあるとないとで、特にさまざまな形状を取り扱う部品加工の分野において、影響はとても大きいです。

ここ一番、今回ご紹介したような機能が欲しくなるのです。

ダミー面を生成して対応しても構いませんが、それだけ加工面を管理しなくてはいけませんし、設変など形状変更が入ると、ダミー面も合わせて修正しなくてはいけません。   これは大変です。

このように、初期投資となるイニシャルコストは、会社経営においてとても重要なファクターですが、こういった「使える機能」を持つCAMを選ぶかそうでないかの判断は、その後の運用段階で、CAM作業工数や切削加工時間に大きく影響していきます。

CAMを選ぶ事業者様はぜひご参考にしていただければと思います。特に今は、ものづくり補助金でご検討されている企業様が多いと思いますので。

  くれぐれも安いCAMに惑わされないように。。。お願いいたします。

金型・部品加工業専門コンサルティング

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【支援事例】部品加工業の金型3次元加工へのチャレンジ

 

部品加工業A社様の当コンサルタントの支援事例を写真とともにご紹介します。

 

支援テーマ:部品加工業、A社様の板金用金型の3次元加工へのチャレンジ

※支援先企業様のご了承のうえ、掲載しております。

 

支援概要:A社様は、顧客で使用する装置の、部品の製作を受託している下請け製造業です。

保有設備は、NCフライス・汎用旋盤であり、経験豊富な加工技術は顧客から高い信頼を受けております。

 

以前から主要顧客以外の板金加工業者より、金型の製作引き合いを受けていましたが、

3次元モデルデータを使用した加工は、対応できる設備は持っていたものの、

これまで受注実績がなく、しかも主要顧客への対応が忙しく準備時間がとれないため、

受注に踏み切れないまま断り続けていました。

 

そこでA社様は、早期に受注できる体制を構築するため、当コンサルタントの支援を受けることにしました。

 

技術課題

CAMソフトの操作はご理解いただいておりましたが、金型の3次元加工を「どう削るか?」のノウハウを習得することが課題でした。

 

支援内容

引き合いのあった顧客から、過去に製作した金型モデルデータをいただき、試作品を加工しました。

金型加工チャレンジ①

チップ工具による荒取り加工

 

 

 

 

 

 

金型加工チャレンジ②

ボールエンドミルによる、中仕上げ~仕上げ加工

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらのNCフライスは、ATC仕様ではないため、加工プロセスを工夫して、夜間の無人加工を有効に活用できるようにしました。

 

支援を終えて

今回思ったのは、やはり「CAMの操作」よりも、「どのように切削するか」という加工ノウハウの習得の方が重要であるということでした。

 

支援している最中は、パソコンを操作している時間よりも、紙の上で加工プロセスを考えている時間の方がむしろ長かったほどです。

 

CAM導入がうまくいかない際には、加工プロセスがどうあるべきか、こちらを考えてみるのも良いと思います。

 

支援企業様へ

このたびは、当コンサルタントの支援を受けてくださり、誠にありがとうございました。とても熱心に聞いてくださり、感謝いたします。

 

元々高い技術・知識・ノウハウをお持ちですので、今後の金型加工も必ず成功するものと確信しております。

 

金型加工を受注される際の品質確保など、不安な点などございましたら、またお気軽にご相談くださいませ。

 

 

 

【CAMで補助金】失敗しないCAM選びのコツとは?①(ものづくり補助金)

 

支援先企業がお使いになられているCAMを使って、実際に自分でデータ作成を行っています。

安価なCAMには、どういった不都合があるか、実際の例を見ながら、ご説明したいと思います。

 

アイキャッチ画像をご覧いただくと、緩やかな傾斜部の加工軌跡が描写されております。

あかたも問題無いように見えますが、このパスには、大きく2つの問題があります。それは、

 

① Z方向のアプローチでキズが出る可能性が高いこと。

 

② XY方向の取れ残りが発生する可能性が高いこと。

 

 

①「Z方向のアプローチでキズが出る可能性が高いこと」ですが、

この図を見ていただくと、まっすぐワークに、直進で真下にアプローチしています。

工作機械というのは、必ずしも数字どおりの動作ができるわけではありません

特に、Z方向の動作はデリケートに対応しないと、勢いがついており、食い込みが発生します。

 

では、どうやって回避するか。

Rを付けたアプローチ動作ができるCAMを選んでください。しかもできれば、

そのRの大きさや、F速度を指定できるものが良いです。

ワークの形状や、エアーカットの量によって、変更したくなる場面があるからです。

 

②「XY方向の取れ残りが発生する可能性が高いこと」ですが、

これも工作機械の特性を加味しないといけません。特に高速に動作させている時は、

主軸やテーブルの動きに加速がついており、境界ギリギリにパスの切り替えしを設定していると、

工具軌跡は近道をしようとします。

 

このため、削り取れずに残る部位が発生したり、大きくバリとして残る場合もあります。

 

では、どうやって回避するか。

曲面に沿って、軌跡がオーバーするパスが計算できるCAMを選んでください。

できれば、その切り替えし部のF速度を指定できれば、なお良いと思います。最近の高速加工機では

自動で減速してくれる機能もありますが、データで制御する方が、コントロールしやすいです。

 

 

今回の事例のように、実際の加工時に発生する問題点に対し、対処をするわけですが、

その方法は一つとは限りません

いろいろな問題が発生しますし、その都度、いろいろな対処を試すことになります。

 

その選択肢をいくつも試せるように機能を多く持っている方が、後々助かります。必ず、

機能が足りなくて困る場面がやってきます。そうなってからでは、遅いのです。

 

 

でも、機能が多いと最初覚えるのも大変じゃないの?

 

そのとおりです。ですから、立ち上げで失敗してしまう会社様が多いのです。

 

安価でイージーなCAMをお使いになるのも理解できます。しかしその判断は、

最終的に削った製品に表れてきます。つまり、製品品質です。

 

ぜひ、いま一度、ご検討してみてください。

※豊田市内企業でしたら、とよたイノベーションセンターにご相談ください。無料でご利用できます。

 

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新しい高硬度用ボールエンドミルが出ているようです(日立ツール)

日立ツールさんから新商品が出ているようです。

 

http://www.hitachi-tool.co.jp/j/products/new/ehhb/pdf/ehhb.pdf

高硬度鋼加工用 4枚刃ボールエンドミル「エポックハイハードボール」

 

もはや焼き入れ鋼の直彫り仕上げは当たり前になっておりますが、

さらに硬い材料を効率的に切削できる工具が開発されているようですね。

 

この分野の工具は指して変わらない価格ラインで、性能が大きく変わってきそうなので、

新しい情報はキャッチアップしていった方がよいかもしれませんね。

自ら忙しくしてませんか②

 

さて、昨日を続きです。

 

あまりに頻繁に質問にくる作業者のことについて

私はある確認をしました。

 

教えられる側つまり、しょっちゅう質問しながら

作業する人は、どこまで作業できる情報を

持っていますか、と。

 

私は、質問しにくる人は、トラブルシューティングを

求めてくるのではなく、来るべくしてきている

つまり、元々そこまでしか手順がわからず

やれるところまでやって、わからなくなったところで

来ているのだと思いました。

 

この仮説は当たっているようでした。

そこで、この対策をしたわけですが、

これについては、別の機会で書きたいと思います。

 

私が申し上げたいのは、このケースにおいては

「頻繁」に質問にくる状況は予見できることであり、

事前に対策するべきだということです。

 

そもそも、途中までしか作業を理解しないまま、

スタートを切ることは非常にリスキーです。

 

全ての材料が揃っているかを確認しないまま、

料理を作り出してしまうようなものです。

 

もちろん、料理においては、加熱中に

調べたり、質問をしていては、

失敗したり、味が落ちてしまうことは

容易にわかると思います。

 

会議でなくとも、事前に手を打てる停滞原因は、

先に可能な限り処置をしておくべきです。

 

その時は、その処置を後回しにしていたため、

不効率な作業停滞を繰り返してしまっていたことに

なりますね。

 

もし作業者に指示をされる立場の方は、

一度、加工中に確認されてはいかがでしょうか?

「どこまでわかってますか?」と。

 

 

自ら忙しくしてませんか①

 

先日、ある会社をコンサルしたときのこと。

 

経営者4名と私で、今後の方向性などについて

話し合っている席でのことでした。

 

時折、現場の作業者が質問をしに

会議室へコンコンと入ってきて、

そのたび経営者の方がかわるがわる、

会議を抜け出すことになりました。

 

しかも、「時折」というレベルではなくなってきて、

会議も中盤を過ぎる頃には、「頻繁」になり、

常に全員がそろわず1~2名は席にいない

そんな状態になっていました。

 

私自身の感情的には別に構わないのですが、

これは会社にとっては実に大きなロスです。

 

月に数回の機会しかない、コンサルが来社する会議で、

それが満足に運用できないのですから。

 

ではなぜ、このような状況になってしまうのでしょうか?

ここが肝心ですよね。

 

たまたまその時は会議でしたが、

これが「生産」の場面と考えた場合、とても恐ろしい

「ロス」発生していることになります。しかも「頻繁」に。

 

まず、作業者本人の作業が停滞します。

そして、今度は質問された人としては、

・質問内容を聞く。

・内容を解釈する。

・必要に応じて状況確認を行う。

・対応を考える。

・質問に回答する。

回答を受けとった作業者は、確認しながら

教えられたことを実行します。

 

そして教えた人は、しばらく様子を見て、

自分に作業に戻ります。

 

当たり前ですが、この間、

2名の貴重な時間が停滞しています。

 

しかも、質問を受ける人の方が生産能力が

通常、高い場合が多いと思いますので、

この人の生産まで止めてしまっています。

 

先ほどの会議中の状況からしますと、

このようなロス発生が、かなりの回数で

発生していたことになります。

 

では、どうすれば良いのか?

少し長くなってしまいましたので、

また次回。